サーフィンで体験する恐怖のひとつに、カレントに流されて戻れなくなる恐怖があります。
とくに、初めて一人でカレントに流されて岸に戻れなくなったときの、じわじわとくる恐怖はトラウマになるレベルで怖いです。
今回は、そんなカレントに流されたときの体験談と、流された時の対応策をご紹介します。
【カレント(離岸流・河口流)とは】岸から沖向かって流れる海流のこと
サーフィンは、沖から岸に向かってくるうねりがあるところで波に乗ります。
岸に向かううねりがあるということは、沖に向かう流れもあるということです。
うねりの押し寄せて波がブレイクしている場所の横など、近くにカレントが発生しています。
カレントが発生しやすい場所
カレントに流されないためには、カレントが発生しやすい場所を理解しておくことも重要です。
以下に、カレントが発生しやすい場所を紹介します。
1. 水深が深くなっている場所
水深が深いところは、岸に押し寄せたうねりの逃げ道になり、カレントが発生しやすくなります。
海底がサンゴ礁などの場合、海底が深くなっているところに沿って、カレント(リーフカレント)が発生しやすくなっています。
2. 突堤などの人工構造物付近
浜に押し寄せたうねりは、海岸の地形に沿って流れ(沿岸流)、突堤や岬付近から沖に向かって流れていることがあります。
釣り人からすると、餌や仕掛けを沖に流しやすく、良い釣りスポットになりますが、海に落ちてしまいそのままカレントで沖に流される事故も多数発生しています。
3. 河川の河口付近
河川から海へ流れ出る河口付近も、川からの流水によりカレント(河口流)が発生しやすくなります。
とくに河口流は、河川からの流水で流れが速く、海岸に押し寄せた沿岸流も集まってくるため、脱出することも難しいです。
無意識にカレントに流されるのはトラウマになるほど怖い
カレントに流される恐怖はじわじわとやってきます。
初心者が、沖に出れない波の大きいときに、なぜかあっさり沖に出れてしまうことがあります。
ふと気がつくと、いつのまにか波待ちしている他のサーファーよりも沖に出てしまっているのです。
ほんの数秒の出来事で、海岸が遥か遠くにあるのを見ると急に怖くなります。
カレントがあることを知っていても、実際に流されるとトラウマ急に怖いです。
うねりは陸で見るより何倍も大きく見え、戻れなくなるんじゃないかという不安でパニックになりかけます。
しかしこういうときこそ、落ち着いて無駄な体力を使わないようにしましょう。
以下に、『流されないための対策』と『流されたときの対応策』をご紹介します!
カレントに流されないための対策
無意識にカレント(離岸流)に流されないようにするための対策を紹介します。
1. 大きい波のときは無理して沖に出ようとしない
大きい波の日で、自分が沖にパドルアウト出来そうにないと判断したときは、無理して沖に出ようとせずに海に入るのをやめましょう。
カレントは、押し寄せてくる波が大きさに比例して強力になります!
入る波の大きさも自分の力量にあった波を選びましょう。
初心者のうちは、スネから大きくても胸までの高さの波を選び、頭を越えるような波のときは、海に入らないことをおすすめします。
2. 海に入る前に波チェックを入念に行う(離岸流の場所も見分ける)
サーフィンで海に入る前には、入念に波のチェックを行いましょう。
その際は、以下のこと十分確認しましょう。
- 波が綺麗に割れる場所はどこか
- 波が割れづらくなっている場所はどこか(カレントが発生している可能性が高い)
- セットの波(まとまってくる大きな波)はどこにどんな形で入ってくるか
3. 他のサーファーから情報を得る
ベテランサーファーや入るサーフポイントの情報をよく知っているサーファーは、カレントの位置などをしっかり理解しており、カレントを上手に使ってパドルアウトする(沖に出る)ことができます。
波チェックのついでに、他のサーファーはどこからパドルアウトしているのかをしっかり観察しましょう。
また、沖の潮の流れも他のサーファーの波待ちを見ていれば大体わかります↓↓↓
初めて入るサーフポイントなどは、地元のサーフショップやサーファーに「危険なところやカレントが発生しやすい場所はどこか」などの情報を先に聞いておきましょう。
4. パドリング力・持久力を身につける
カレントに流される人の多くは、パドリング力がなかったり、持久力がなかったりする初心者です。
そのため、波が小さいときにもしっかりパドリングの練習をしたり、波がないときは、ランニングなどで持久力を高めるようにしましょう。
特にパドリングに使う筋力は、パドリングをしないとなかなか鍛えられないので、波がない日も海に入っていパドリング練習したり、サーフィン後はしっかりご飯食べて、体力を鍛えることを意識しましょう。
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カレントに流されたときの対処法
どのような対策をしてもカレントに流されてしまうことはあります。
そんな流された時の対処法をご紹介します。
1. 落ち着いて周りの状況を確認する
カレントに流されてることに気づいたとき、最初に行うべきことは『冷静になること』です。
カレントに流されて溺れてしまう最大の原因は、パニックになってむやみやたらにパドリングし、体力を消耗してしまうことです。
サーフィンは、サーフボードにつかまっていれば、容易に浮くことができるので、すぐに溺れることはありません。
- 元々いた場所からどこに流されているか
- 他のサーファーはどこにいるのか
- 波が岸までブレイクしていっている場所はどこか
冷静に周りを見て判断しましょう。
2. 他のサーファーに助けを求める
近くにサーファーがいる場合、助けを求めましょう。
恥ずかしい気持ちもあるかもしれませんが、溺れるよりはマシです。
恥じずに声を出して助けを求めましょう。
そして、中級者以上のサーファーの皆さんは、助けを求めている人がいたら、助けてあげるようお願いします。
3. 岸と並行に泳ぐは正解なのか
離岸流に流された時の対処法として、よく「岸と平行に泳いで、カレントから抜け出しましょう」と言われています。
しかし、この対処法は現在でも賛否が分かれており、ぼくもこの対処法には疑問を覚えます。
カレントは、沖に向かって流れていますが、実際の海の流れは潮の流れや風などの影響があり、離岸流の流れは8割が円形を描くなど、複雑になっています。
焦って、岸と並行に泳いでも、ただ単に体力を消耗してしまう可能性もあります。
ぼくがカレントに流されたとき、一度平行に泳いだが全然前に進まないことがありました。
こういうときこそ冷静になって、自分がどの位置からどのように流されているのか
状況をしっかり観察しましょう。
流れに身を任せておくだけでも、80%の確率で岸に流れていきます。そこまで焦る必要はないのです。
まとめ
最近、サーフィンを始める初心者が多くなっており、カレントが発生していて良い波がこない場所で、波待ちをしている初心者をよく見かけます。
波が小さい日は多少流されても問題ないのですが、大きい波の日に同じことをしてしまうと、非常に危険です。
サーフィンは自己責任と言われますが、本当に自己責任でしょうか。
初心者サーファーが沖に流されると周りのサーファーもサーフィンに集中できなかったり、万が一、事故が起きた時には、そのサーフポイントは危険と判断されて、サーフィン禁止になったりしてしまうかもしれません。
そのため、サーフィン初心者もしっかりとカレントについて把握し、楽しく安全にサーフィンできるようにしましょう。
また、もしも気づかずに沖に流されているサーファーを見かけたら、一言「そこは流れがあって危険だよ!」と声をかけてあげてください。
そうすれば、いずれみんなで教え合えるような、サーフポイントの環境ができていくと思います!
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